〈雨〉です。
第2回のfx記事は、ずばり
「トレード記録を付けよう!」
です。
やはり、fxにおいて記録を付けることは重要。
なにせfxというものは、「数回勝って大金稼いでヒャッハー!終わり!」というものではなく、淡々と、何十回、何百回とトレードを重ねて利益を積み重ねていくものだからです。
つまりは、統計的に安定したトレードができるかどうかが重要なのです。
だから、記録を付けることは、統計的に安定したトレードができているかどうかを数値として知るために必要なものなのです。
ちなみに、トレード記録には2つほど意味しているものがあります(個人的意見)。
それは、
- 単純にトレードの結果を表にしたもの
- 1回ごとのトレードに対して、どういうトレードをしたのか記録するもの
です。
基本的に、トレード記録を付ける、と言うと後者のことを言うのかな?
1の方も何かしら名前がついてるかもしれないけど、知らないので一緒くたにしちゃってます。
まあ問題ないでしょう。
今回の記事では、1の方の説明をしていきたいと思います。
トレード表を作る
ひとまずは、1をトレード表と言うことにしましょう。
まんま表を作るだけですしね。
トレード表を作る意味は、上でも書いたように、統計的に安定したトレードができているかどうかを数値で知るためです。
例えば、今使ってる手法は、どのくらいの利益や損失を出しているか、勝率はどのくらいか、といったものを知るためです。
これがわかれば、その手法を改善する必要があるかどうかがわかりますよね。
では、さっそく作っていきましょう。
使うのはスプレッドシートです。
エクセルでも良いでしょう。
どんな風に表を作っても良いんですが、お手本があると自分でカスタマイズする際に役立つと思うので、僕の作り方をやっていきますね。
まずは、スプレッドシートを開きまして。
とりあえずは必要最低限の項目を作ります。
項目は、「トレード総数」、「勝ち」、「負け」、「建値」、「勝率」、「pips損益」の6項目があれば十分だと思います(建値はなくても良いかなー)。
項目は増やしてもらっても全然OKです。
「建値」というのは、いわゆる引き分けですね。
トレードする中では最初利益が出てたけど、利益がだんだん減って、マイナスにならないように決済するということがあると思います。
そういうときに、「建値(エントリーしたときの値段)」付近で決済するから建値決済と言います。
「pips損益」というのは、「pips」が値動きの単位でして、例えば、ドル円で1円動けば100pips動いたことになります。
なぜ、「〇〇円の損益」で表さず、「pips」で損益を出すかというと、Lot数や通貨ペアによって損益が変わってしまうからです。
ドル円などは、1000通貨=1Lotで1pips動くと10円なのですが、日本円が絡まないユーロとドルの組み合わせなどだと、1pipsが10円ではないのです。
またLot数を増やせば同じpipsでも損益が変わってしまいますよね。
だから正確性のためにも「pips損益」で損益を計算するんです。
で、話を戻して項目を追加した図がこちら。
ちなみに、項目のところを色で塗りつぶしたり、項目をドラッグしてスプレッドシートの上の方の欄にある「表示形式」をクリックして「条件付き書式」で色を変えても良いですよ。
試しに「表示形式」の方で変えたのがこちら。
次に、行を固定します。
行を固定して、常に勝率などの項目を表示させてた方が見やすいんですよ。
行の固定は簡単で、スプレッドシートの左端の数字をクリックすると、その行が丸々色が変わります(今回は行の「11」を選択)。
そうしたら、スプレッドシートの上の欄の「表示」から「固定」を選択、すると「行11まで」の項目があると思うのでそれをクリックしたらOKです。
これをすると行11までは固定されて、その下の行12から下だけスクロールできるようになります。
次は、トレード結果の表を作っていきます。
表は、行12以降に作ります。
まずは、縦にそれぞれのセルに1,2と書き、それをドラッグして選択します。
すると、2のセルの右下、線が交差しているとことに丸い点が現れると思うので、それをドラッグしたまま下に引っ張ると、一気に順番通りに数字を記入することができます。
次に、「勝敗」と「損益」の項目を記入しまして。
これでほぼ完成。
ついでに、数字や項目を上で書いたように色を付けると見やすくなります。
これで完成でも良いんですが、いちいち表を計算して、上の勝率とかに記入するのは面倒ですよね。
なので、ここからは勝手に計算してくれるように色々便利に工夫していこうと思います。
まずは下の表から。
勝ちを「〇」、負けを「✖」、建値を「△」とします。
そしてそれを、プルダウンにして、クリックするだけで記入できるようにしましょう。
まずは、表の1の行で勝敗の列のセルを右クリックして「プルダウン」を選択します。
すると、下の図のように、右側に色々出てくるので、オプション1となっているところを〇と記入にしてエンター、オプション2を✖と記入してエンター、そしたら3個目の空欄が出てくるのでそこに△と記入し、右下の完了を押します。
欄自体は「別のアイテムを追加」をクリックしても出ますよ。
するとこんな感じになりまして、クリックすると先ほど記入した、〇、✖、△を選択できるようになります。
ちなみに、これをすべてのセルでやるのは面倒なので、プルダウンになったセルの右下の丸い点を、ドラッグしたまま下に伸ばせばコピーされます。
これで勝敗の記入がとても楽になりました。
次は上の勝率などを便利にしていきましょう。
ここからは関数の出番になります。
上の表の「勝ち」のとなりのセルに、半角で「=COUNTIF(」と入力すると、「=COUNTIF(範囲,条件)」と出てきます。
右側の「」内のやつをコピー&ペーストして、範囲と条件を消してもOK。
そしたらまずは範囲を決めます。
プルダウンを作った列の一番上のアルファベット、今回だと「D」をクリックします。
すると、その列すべてが選択され「D:D]となりますので、そしたら「,(カンマ)」を記入します。
次は条件で、「"(ダブルクォート)」、シフト押しながら2を押すと出るやつを2つ記入し、その間に、「勝ち」の項目なので、プルダウンと同じ〇を記入します。
この時点で、「=COUNTIF(D:D,"〇")」となっているはずです。
このままだと、列Dがすべて選択された状態なので、D:Dの1つめのDの横に、プルダウンが始まる行の数字、今回だと行15からプルダウンが始まってるので15を記入します。
そうすると、「=COUNTIF(D15:D,"〇")」となってこれで完成となります。
〇の数だけ勝ちのところに数字が出るようになりました。
あとは負けと建値も同じように「=COUNTIF(D15:D,"✖")」、「=COUNTIF(D15:D,"△")」って感じで入力すれば同じようになります。
次は総数ですが、これは簡単です。
ついでに合計の損益も同じなので一緒に説明します。
こちらはSUM関数というものを使います。
「=SUM(」と入力すると「=SUM(値1)」と出てきます。
そうしたら、トレードの総数なので、勝ちと負けと建値を足せば良いので、3つをドラッグしながら選択すればOKです。
合計損益の方は、損益の列を計算するわけなので、今回の場合は損益の列の上のアルファベットのEを選択して、「=SUM(E:E)」、行15から始まるので「=SUM(E15:E)」となります。
最後に勝率。
勝率は勝ち数を総数で割れば良いので、ROUND関数を使います。
ROUND関数を使うと小数点の桁数を自由に決めれるのでおすすめです。
数式は、「=ROUND(値,桁数)」です。
今回で言えば、勝ち数のセル番号のD4と総数のD3を使って、「=ROUND(D4/D3,2)」となります。
桁数は最低でも2にしないと%にしたときに正確に表示されないので注意です。
あとは桁数前にカンマを忘れずに。
加えて割り算は半角の「/(スラッシュ)」です。
ちなみに、最初は%で表示されていません。
これを%で表示したいときは、スプレッドシートの上の欄の%のマークを押せば%表示になります。
また、%表示にすると今回で言えば、50.00%と表示されるので、小数点以下がいらないのでばれば、スプレッドシート上の欄の%のとなりのマーク「.0←」みたいなマークを押せば消すことができます。
これでトレード表の完成です。
あとは手法の数に合わせて、この表をいっぱい作っていけばいいと思います。
この手法ごとの表の他にも、同じやり方で、カレンダーのように表を作って、週ごとの損益を見たり、曜日ごとの損益を見たりと色々とできると思います。
基本的な表はこれでできると思うので、ぜひ自分だけのトレード表を作ってみてください。
ちなみに、他にも便利な関数があり、SUMIFS関数も使い勝手良いですよ。
調べてみてください。
もしかしたらこれも含めたトレード表の作り方も記事にするかもです。
では、長くなりましたが今回はこのへんで。
by〈雨〉